2026.03.25
抗がん剤の調製方法 ~バイアル薬剤の手技~
- はじめに
- 抗がん剤の与薬方法には、注射法、経口法などがあります。曝露の機会となりうる行為を認識し、抗がん剤の取り扱いの際には、曝露防止のための環境整備を行い、防護具を用いて正しい手順で実施することが重要です。そして目に見える抗がん剤のこぼれを防止するだけでなく、エアロゾルを極力発生させないことや、抗がん剤がどこに付着しているのかを常に意識して慎重に実施し、与薬終了後にも廃棄物からの曝露も考えて処理することが大切です。
本コンテンツではバイアル製剤の調製方法を映像で詳しく解説しております。粘性が高い製剤や抜き取りづらい製剤の対処法も書いてあるのでみなさまの日々の業務にお役立ていただけますと幸いです。
調製に必要な器具・用具(例)
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液剤の調製
凍結乾燥剤の調製
調製しづらい製剤の調整ポイント
※薬剤により溶解時の注意点が異なりますので、製品の電子添文等を確認してください。
溶けにくい製剤
- バイアルをよく振る。泡が出た場合は消えるまで静置する。
- 粉が沈殿している可能性もあるので、渦巻きを発生させた後、バイアル内を覗き込みチェックする。

粘性が高い製剤
- 外径の大きい18G針を使用する。

泡立ちが多い製剤
- 針先を液面より上に出し空気を戻す。
- 液量が多く液面より上に針先が出しづらい製剤に対しては、バイアルを傾けて斜めにする。
この際に斜めにし過ぎて針穴が広がり過ぎないように注意する。 - 泡が消えるまで静置する。

過量充填量がない、または少ない製剤
- 採取したい容量がぎりぎりの場合には、バイアル口に溜まった薬液まで吸い取る必要があるため、プランジャーを引きながら、針先端部分をバイアル口まで引き寄せる。そうすることで、バイアル口付近に残存している薬液を効率的に秤取できる。

- まとめ
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今回のコラムでは、血管外漏出に関わるケアのうち、日頃臨床で迷うステロイド局注と外用、温罨法と冷罨法の違い、ホスアプレピタントの注射部位反応をとりあげた。また、新たに漏出時の障害性が分類されており、一覧で示した。血管外漏出に関する詳細な情報は、「副作用とその対処法」にアップデートしているので参照頂きたい。
【引用文献】
- 山田 みつぎ, 鎌形 幸子, 石渡 麻衣子.がん化学療法における血管外漏出時のステロイド局所注射の有効性に関する検討.日本がん看護学会誌. 30巻. 2016
- Ohisa K, et al.: Association between subcutaneous steroid injection for extravasation of vesicant anticancer drugs and skin ulcers requiring surgery. Eur J Oncol Nurs. 2022; 58: 102119
- Fujii T, et al.: Differential impact of fosaprepitant on infusion site adverse events between cisplatin- and anthracycline-based chemotherapy regimens. Anticancer Res. 2015; 35(1): 379-83.
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