2026.02.16
KLd療法Basic編
- 適応
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- 再発・難治性多発性骨髄腫
- 投与の詳細
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- 1コース28日間
・1~12コース目
- ※1コース目のday 1, 2のみ20mg/m2
・13コース目以降(until PD。18コースを超えて投与した場合の有効性・安全性は確立していない)

本レジメンについて
- 再発・難治性の多発性骨髄腫に対して選択肢となる治療法である。
- 再発多発性骨髄腫患者を対象に、KLd療法とLd(レナリドミド+デキサメタゾン)療法を比較したASPIRE試験において、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は、KLd療法継続群26.3カ月、Ld療法群17.6カ月と有意差が報告されている(ハザード比0.69、95%信頼区間 0.57-0.83、p=0.0001、Cox比例ハザードモデル、log-rank検定)1)。また、副次評価項目である全生存期間(OS)中央値は、それぞれ48.3カ月、40.4カ月と有意差が報告されている(ハザード比0.79、95%信頼区間 0.67-0.95、p=0.0045、Cox比例ハザードモデル、log-rank検定)2)。
- Stewart AK, et al.: N Engl J Med. 2015; 372(2): 142-52.
- Siegel DS, et al.: J Clin Oncol. 2018; 36(8): 728-34.
副作用の特徴
- カルフィルゾミブによるInfusion reaction予防のため、デキサメタゾンを前投与する。
- デキサメタゾンの投与はカルフィルゾミブ投与の4時間~30分前に投与する。
- 1コース目のday2,9,16のようにデキサメタゾン40mgの投与のない日でカルフィルゾミブを投与する日は、デキサメタゾン4mg(経口または静注)を投与する。
- 2コース目以降は、発熱・悪寒等の症状が継続する場合は同様に投与する。
- カルフィルゾミブによるうっ血性心不全やQT間隔延長などの心障害が発現することがあるため、心障害の合併・既往歴を確認し、定期的な検査を行う。
- カルフィルゾミブによる帯状疱疹の予防のため、抗ヘルペスウイルス薬の予防投与を検討する。
- レナリドミドは催奇形性を有する可能性があるため、医療関係者、患者とその家族が適正管理手順(レブメイト®)を必ず遵守する。
- 血栓塞栓症のリスク評価を行い、必要に応じて抗血栓薬の投与を検討する。静脈血栓症のリスク因子としては、長期臥床、脱水、心不全、静脈血栓症の既往など、動脈血栓症のリスク因子としては、糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症などが考えられている。
- アナフィラキシー、血管浮腫等の過敏症、Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症(TEN)があらわれることがあるので、注意が必要である。
- 腫瘍崩壊症候群の予防のため、治療開始前にリスク評価と適切な予防措置を行う。
- B型肝炎ウイルス再活性化の予防のため、治療開始前にB型肝炎ウイルス感染のスクリーニングおよび適切な予防措置を行う。
- ステロイドによる高血糖が生じる可能性があるため、糖尿病・耐糖能異常を合併している場合は、速効型インスリンなどによる高血糖対策を検討する。また、ステロイドによる他の副作用にも注意する。

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