
- どんな病気?
- どんな治療?
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どんな
ライフスタイル? - どんな薬?
- 家族はどんな役割?
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どんな病気?
抑うつ状態が長く続く病気です。
気持ちが落ち込み、憂うつな気分になることを「抑うつ」といいます。うつ病はこの抑うつ状態が長く続き(2週間以上)、心身にさまざまな症状が現れて、仕事や生活に支障が生じるようになる心の病気です。
うつ病には複雑に絡みあったさまざまな要因がありますが、多くの場合、持続的なストレスをきっかけに発症します。誰もがかかる可能性のある心の病気で、患者さんは怠けているのでも、心が弱いわけでもありません。うつ病の主な要因 うつ病の症状には、精神的な症状と身体的な症状があります。
うつ病になると、落ち込みや憂うつなどの精神的な症状とともに、疲労感や不眠などの身体的な症状も現れます。
うつ病の主な症状 -
どんな治療?
うつ病は適切な治療で治せる病気です。
うつ病は適切な治療を受ければ治せる病気です。他の病気と同様、うつ病も早期発見・早期治療が大切です。
うつ病の治療は一般的に数カ月?半年間と長期にわたり、1年以上かかることも珍しくありません。治療中はよくなったり、悪くなったりを繰り返し、必ずしも一直線に回復するわけではありません。病気のことを理解し、焦らずに根気よく取り組むことが大切です。治療経過は急性期、回復期、再発予防期に大きく分けられますが、治療の期間や経過には個人差があります(下図参照)。うつ病の治療経過 心の休息・薬物療法・精神療法がうつ病治療の基本です。
うつ病の認知行動療法
うつ病の発症には患者さんの性格や考え方、生活や環境などが深く関係しています。精神療法の一つである認知行動療法では、患者さんの考え方や行動の「くせ」を修正します。医師との会話から問題点を具体化し、医師の指示に従ってそれに基づいた対処方法に取り組みます。 -
どんなライフスタイル?
ストレスのかかることはやめましょう。
「休養は治療の一環だ」と理解して、仕事や家事は無理をせず、ゆっくりと休養をとりましょう。そして、少しずつ生活のリズムを整えていきましょう。セルフケアのポイント 再発を予防するために、ストレスと上手につきあいましょう。
うつ病は再発の多い病気といわれています。いったん症状が治まっても、治療を続けるとともに、患者さん自身がストレスに対する感じ方や考え方を見直して、再発予防に取り組むことも大切です。そのために、精神療法を受けるのも有効な方法です。
再発を防ぐポイント かけがえのない命を守る
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どんな薬?
抗うつ薬による抑うつ症状の緩和を目的とした治療が中心です。
抗うつ薬は少量からスタートし、効果が現れるのに時間がかかります。
抗うつ薬は少量からスタートし、効果が現れるのに通常4~6週間かかります。効果と副作用を確認しながら増量し、患者さんにとって最適な投与量を決定します。飲み始めのころには胃腸症状などの副作用が現れることがありますが、多くの場合副作用は徐々に軽くなります。
うつ病の症状が治まっても、再発防止のための維持療法として数カ月以上、何度か再発があった場合はさらに長期間薬の服用を継続します。
自分の判断で薬をやめたりせず、薬について気になることがあれば、医師・薬剤師に相談しましょう。薬物療法の流れ 薬を服用する際のポイント -
家族はどんな役割?
病気を理解し、治療に専念できる環境を整えましょう。
うつ病の回復には、家族や周囲の人たちのサポートが大切です。
ただし、患者さんの世話を焼きすぎたり、過剰に励ましたりすることは、かえって患者さんの負担になります。なるべく自然な態度で患者さんに接し、温かく見守る気持ちで援助するようにしましょう。患者さんへの
OKワードとNGワード患者さんとのつきあい方の
ポイント