プレスリリース

2020年04月16日

大阪府立病院機構 大阪精神医療センターとアルツハイマー型認知症のバイオマーカーに関する共同研究契約を締結

東和薬品株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:吉田逸郎、以下、東和薬品)は、地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪精神医療センター(大阪府枚方市、代表者:岩田和彦)に新たに設置されたこころの科学リサーチセンターと、本日4月16日、アルツハイマー型認知症のバイオマーカーに関する共同研究契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。

【背景および目的】

当社では、中期経営計画2018-2020「PROACTIVE」において、新たな健康関連事業の創出に取り組んでおります。その一つとして認知症および軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)に関する研究をおこなっております。

 重大な社会課題であるアルツハイマー型認知症への対応として、MCIの段階での認知症発症前診断法と予防法の開発が求められています。アルツハイマー型認知症のバイオマーカーとして、これまで脳脊髄液や血液などの体液中のアミロイドベータ(Aβ)などの特定のたんぱく質に焦点が絞られ、その定量法あるいは脳画像検査が開発されてきました。しかしながら、MCIや初期のアルツハイマー型認知症患者においては、これらバイオマーカーの蓄積が軽微であり、健常状態との差を捉えることが困難でした。そのため、従来のAβなどの変化に先行あるいは協同して、生理学的異常変化に反応する新たなバイオマーカーの同定が求められてきました。

この度、東和薬品とこころの科学リサーチセンターは、従来のAβよりも早期に発現し、血中に漏出するMCIの新たなバイオマーカー候補としてKLK8(ニューロプシン)を同定しその臨床応用を目指します。このことにより、より早期に認知症を検出して治療法の開発に寄与することを目指し、共同研究を開始します。

【今後の取り組み】

 ・従来のAβよりも早期に発現しAβの発現調節を行うMCIの新たなバイオマーカーKLK8の臨床応用を目指すための共同研究

・本共同研究の成果を以って、認知症発症前診断法と予防法などへの活用を検討

今後も東和薬品は、「人々の健康に貢献する」という企業理念のもと、健康関連事業の取り組みをおこなってまいります。

以上

【こころの科学リサーチセンターについて】

 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター内に、2020年4月に設置されました。当センターは、現代社会が抱えるこころの問題に対して、基礎から臨床、さらに政策効果検証まで多角的な調査・研究を行います。小児から高齢者まで、広く人々のメンタルヘルスの増進に貢献し、我が国の精神医療・精神保健福祉の向上に寄与することを目指しています。医学のみならず、脳科学、情報科学、心理学、社会福祉など、様々な学問領域と協働しながら、学問的研究を推進していく予定です。

こころの科学リサーチセンター:https://pmc.opho.jp/bumon/kokoronokagaku.html

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