水資源

水資源保全への取り組み

水は人々の生活や経済活動に欠かせない貴重な資源であり、当社グループの事業活動においても水は不可欠です。世界人口の増加や経済成長、気候変動等により世界の水需給が逼迫している中、当社グループとしても水資源の保全は重要課題の一つであると認識しております。
当社グループでは、活動する地域の水資源を守るため、水の効率的な利用、適切な排水管理などによって環境負荷低減への取り組みを進めています。

水リスク評価と対応

当社グループ各社の主要事業所である本社、工場、研究所および物流センターを対象に、世界資源研究所の水リスク評価ツール「AQUEDUCT(3.0)」を用いて、水不足の指標である「水ストレス」の分析を行いました。水ストレスが「High(40-80%)」または「Extremely High(>80%)」と表示される地域を、「水需給の逼迫リスクが高い地域」と定義し評価を行いました。
その結果、Towa Pharma International Holdings, S.L.のマルトレージャス工場(スペイン)が水ストレスが高い地域(Extremely High)に立地する事業所であることを確認しました。
当該事業所では高効率型精製水装置の導入等、各種節水対策を進めており、2023年度の取水量を2022年度比で34%削減しました。
また、水ストレスの低い地域に立地する国内事業所においても、製造用水や再生水の有効活用等、順次節水対策を検討・推進しています。
※世界資源研究所(WRI)が開発・発表した水リスクを評価するツール 
Aqueduct | World Resources Institute (wri.org)

●WRI Aqueductによる水ストレス評価結果
(対象:当社グループの本社、工場、研究所および物流センター)

水ストレスレベル 日本(山形、静岡、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山) 海外(スペイン)
事業所数 2022年度
取水量(千m³)
2023年度
取水量(千m³)
事業所数 2022年度
取水量(千m³)
2023年度
取水量(千m³)
Low(<10%) 0 0 0 0 0 0
Low - Medium(10-20%) 15 506 498 0 0 0
Medium - High(20-40%) 5 124 138 0 0 0
High(40-80%) 0 0 0 0 0 0
Extremely High(>80%) 0 0 0 1 120 90
合計 20 630 636 1 120 90
水ストレスレベル 海外(スペイン)
事業所数 2022年度
取水量(千m³)
2023年度
取水量(千m³)
Low(<10%) 0 0 0
Low - Medium(10-20%) 0 0 0
Medium - High(20-40%) 0 0 0
High(40-80%) 0 0 0
Extremely High(>80%) 1 120 90
合計 1 120 90

取水量削減目標の設定

当社グループでは水関連の環境負荷低減活動を推進するため、各事業所が立地する地域について水リスクを評価し、水ストレスが高い地域を「水リスク対応における優先地域」として特定しました。
評価の結果、高水ストレス地域に立地する事業所はTowa Pharma International Holdings, S.L.のマルトレージャス工場(スペイン)の1件でした。
当社グループでは水リスク低減に向けて、「水ストレスが高い地域に立地する事業所における取水量を、生産数量原単位で2024年度に2023年度比10%削減する」という目標を設定し、当該事業所において節水対策を推進しています。本目標に対する実績値は2024年度の集計結果として2025年度より公開する予定です。

取水量推移

国内外の事業所の各種節水対策により、当社グループ全体における2023年度の取水量を前年度比で3%削減しました。引続き取り組みを推進し、水使用の効率化を目指していきます。

CDP水セキュリティ質問書

当社は「CDP水セキュリティ質問書」に回答し、「A-」評価を取得しました。今後、更なる情報開示の充実に向けて取り組みを進めてまいります。

※CDPについて
2000年に英国で設立された、企業や自治体等を対象とした世界的な環境情報開示システムを運営する国際環境非営利団体(NGO)。世界の主要企業を対象に、環境に係る情報開示を求める質問書を年1回送付し、その回答をもとに企業の環境課題への対応を「A」から「D-」の8段階で評価している。

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