プレスリリース

2022年06月30日

京都大学CiRAより公表された家族性アルツハイマー病を対象とした医師主導治験の結果速報について~ブロモクリプチンのドラッグ・リポジショニング~

 東和薬品株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:吉田逸郎、以下「東和薬品」)とタイムセラ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:渡邉敏文、以下「タイムセラ社」)が支援しております「プレセニリン1遺伝子変異アルツハイマー病に対する TW-012R(ブロモクリプチン)の安全性と有効性を検討する二重盲検比較試験及び非盲検継続投与試験(以下:本医師主導治験)」の結果が京都大学iPS細胞研究所(CiRA)のウェブサイトよりプレスリリースされましたのでお知らせいたします。
 なお、東和薬品はブロモクリプチン(治験薬)の提供を通じて、またタイムセラ社は京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構(iACT)とともに本医師主導治験を支援しておりました。

 東和薬品とタイムセラ社は、2019年8月に共同研究開発契約を締結して、iPS創薬※1に基づく家族性アルツハイマーの疾患修飾薬※2としてのブロモクリプチンの共同開発を行っております。本医師主導治験の結果は、我々が考えていたiPS創薬による薬剤開発の可能性を示していると考えております。今後、京都大学と連携しながら、東和薬品とタイムセラ社は規制当局と協議をし、承認取得を目指して開発方針を決定していく予定です。
 本医師主導治験の詳細につきましては、CiRAのウェブサイトに掲載のプレスリリース『家族性アルツハイマー病患者さんを対象とした医師主導治験(結果速報)』をご覧ください。

「本医師主導治験結果の概略」
2020年より8例の患者さまで開始された本医師主導治験の結果、ブロモクリプチンに家族性アルツハイマー病特有の副作用は認められなかったこと、ブロモクリプチンの投与期間中に、2つの主要評価項目において、実薬群ではプラセボ群に比べて、認知機能及び行動・心理症状の病状進行が抑制される傾向が見出された。

※1)iPS創薬iPS細胞を用いた治療薬研究。患者さんから樹立されたiPS細胞は、患者さんの遺伝子情報を保持しながら病態を再現することが出来る。この細胞を用いて、候補治療薬の効果を調べることができ、患者さんごとに異なる病態にあった薬を抽出可能である利点がある。

※2)疾患修飾薬 (Disease-modifying drug)
アルツハイマー病の病態機序に作用することで神経変性や神経細胞死を遅延させ、その結果として臨床症状の進行を抑制する薬剤。

                                                         以上

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