プレスリリース
2024年03月11日
N-ニトロソ・デュロキセチン分析法がACS Omega誌に掲載
2024年03月11日
東和薬品株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:吉田逸郎)は、抗うつ薬デュロキセチンへの混入の可能性が示唆されているN-ニトロソ・デュロキセチン(NDXT:ニトロソアミン不純物)の分析法を新たに開発しました。この度、本研究成果が、米国化学会学術誌 ACS Omega に掲載されましたので、お知らせいたします。
【学術誌】 ACS Omega (2024)
https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acsomega.4c00136
【タイトル】 Simple and Practical Method for the Quantitative High-Sensitivity Analysis of N-Nitroso Duloxetine in Duloxetine Drug Products Utilizing LC-MS/MS
【著者名】 福田 昭平、中瀬 裕美子、今垣 和秀、近藤 加奈子、谷口 孝彦、内川 治
近年、医薬品の有効成分(原薬)と亜硝酸類との反応によって生成するニトロソアミン類(NDSRIs)の混入事例が多数報告されています。しかしながら医薬品中のNDSRIs含有量を調べる分析法が確立されていない事例が散見され、極微量のNDSRIs混入の把握は容易ではありません。
今回、欧州医薬品庁のガイダンスで公表されたNDSRIsの一つであるNDXTに着目し、デュロキセチン製剤中のNDXT分析法を新たに開発しました。
特殊な試薬や技術を必要とせずに、デュロキセチン製剤中のNDXT量を精度良く評価することが可能な本研究成果は、本製剤へのNDXT混入リスク評価及び品質向上に大いに資すると期待されます。
以上