統合報告書
東和薬品の強み

ジェネリック医薬品は、新薬(先発医薬品)より後に発売するお薬だからこそ、最新の製剤技術を活用することで、効き目や品質、安全性が新薬と同等でありながら、より良い製品とすることができます。当社では、品質や安全性はもちろんのこと、飲みやすく、扱いやすい安心できるお薬を提供するため、さまざまな取り組みを行っています。
原薬開発製品づくりに最良の原薬を
開発・選定しています
当社では「国の承認を得た原薬」の中から「当社独自の厳しい品質基準」を満たす原薬を使用しています。また、原薬研究を積極的に行い、蓄積されたノウハウをもとに、製品づくりに最良な原薬を選定しています。さらには、自社で原薬の製造方法を確立するとともに、グループの原薬製造会社である大地化成株式会社や協力体制を構築済の原薬メーカーに委託して製造する体制を構築しています。各メーカーに対しては、基準や法令に則った製造がなされているかを定期的に調査・確認し、安定的に原薬が調達できるように管理しています。
製品開発技術と経験を活かして、
より飲みやすく、扱いやすい
製品を開発しています
当社では、さまざまな疾患領域をカバーするため700品目以上の医薬品をラインナップ。「ひとりでも多くの患者さんに役立ちたい」という思いのもと、医療現場からの声や要望に応えて改良を加えることで、付加価値のあるジェネリック医薬品を提供しています。その中では、お子様や高齢者でも飲みやすいよう形や味を改良したり、病院や薬局で取り扱いやすいよう、視認性や、光・温度・湿気に対する安定性を向上したりといった工夫を施しています。
品質管理確かな品質と安全性の
確保に、徹底的に
取り組んでいます
当社では、信頼される企業を目指して、製品の研究開発から製造、営業、製造販売後に至るまで、国が定めた厳重な品質管理基準を遵守しています。そして、全社を挙げて品質管理に取り組み、医療用医薬品に必要な品質保証体制を確立しています。特に、医薬品の製造では、GMPと呼ばれる、国が定めた「医薬品の製造管理および品質管理の基準」やその他関連する法令を遵守するだけでなく、独自の制度・教育訓練等により適切な品質と安全性の確保に、徹底的に取り組んでいます。
安定供給いかなる時でも安定して
供給できるように3工場による
生産体制を
確立しています
当社では、3工場によるバックアップ体制によって、万一どこかの工場が操業停止した場合でも、他の工場で補完できる体制を構築しています。また、東日本、西日本それぞれに設けた物流拠点は、物流の効率化を図るとともに万一の際のバックアップ体制を整備しています。2023年11月に山形工場 第三固形製剤棟の建設工事が完了し、2025年10月から本格稼働いたします。2026年度の175億錠生産を目指して取り組んでまいります。
情報提供医薬品を安心して使用して
いただくため、積極的な
情報発信を行っています
ジェネリック医薬品を安心してご使用いただくために、当社では、専門的な教育を受けたMR(医薬情報担当者)を中心として、自社製品に関する適正使用情報、学術情報等を医療関係者の皆さまへ迅速かつ適切に提供できる体制を整えています。また、患者さんやその家族に向けて、医薬品を安心して使用いただくための情報発信を行っています。さらには、情報発信にとどまらず、医療機関の声を収集し、社内にフィードバックすることで、より良い製品づくりに活かしています。
人財育成信頼される企業を目指して、
働きがいのある環境づくりと
人財育成に注力しています
当社は、総合ジェネリック医薬品メーカーとして、より信頼され、必要とされる存在を目指しています。信頼される会社の礎は人材であるという考えのもと、働きがいのある環境づくりをはじめ、人材の育成、組織の強化への取り組みを進めています。2024年度からの「第6期中期経営計画」では、当社グループ社員の「こころの笑顔」の実現に向け、個人の成長やキャリア形成を支援し、社員一人ひとりにとって、働いていて良かったと思ってもらえるような会社であり続けることを目指している他、人材獲得・育成や多様性を推進してまいります。
思いを価値に変え、高品質・高付加価値
実現に
向け取り組んでいます
製品開発の上流工程で原薬特性や先発製剤を徹底して分析し、品質向上や各ニーズにあわせた付加価値創造の実現可能性について研究しています。患者さんや医療従事者の方々に安心して使用いただけるよう、品質はもちろん、扱いやすさ、識別性にもこだわり、その時考え得る限りの最高の製品づくりに取り組んでいます。変化の速い事業環境の中、これらの価値を柔軟に創造していくには「人」の能力や思いが不可欠な要素と考えています。これらを最大限に活かし、思いを価値に変えてより一層高品質・高付加価値を実現していけるよう、これからも挑戦し続けてまいります。
R&D本部
製剤技術統括部
製剤初期設計部長
平井 伸子
最新の技術や設備を活用して東和品質の
医薬品を
安定供給していきます
医薬品の製造において、患者さんの安全を最優先に考えています。そのため、設備の自動化やシステム化を積極的に取り入れることで人為的なミスを最小限に抑え、高品質な医薬品をより効率的に生産できる体制を整えています。
さらに社内でエキスパート制度を導入し、専門家が各工程に配置され、最新の技術を活用して製品の安全性を向上させています。これからも医薬品製造業務に誇りと責任を持ち、患者さんの心の笑顔につながるより良い医薬品づくりに努めてまいります。
生産本部
大阪工場 製造部長
難波 正浩
